ジム・ジャームッシュの「カボチャ」と村上春樹の「おおきなかぶ」
「人生の旅路を半ば終えて
我は親しき友に言う
これからの人生は一方通行」
ジム・ジャームッシュが監督した映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』。
この映画はロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキを舞台にしたタクシードライバーと乗客の交流を描いた物語で、そのうちのひとりロベルト・ベニーニ演じるローマのタクシードライバーが先に挙げた台詞を口にします(※日本語字幕バージョン)。
そんな哀愁を心に宿した彼が乗客の神父様を送迎している時に「カボチャ」について語りはじめるんです。
この「カボチャ」と似た話が村上春樹のエッセイ『おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2』に収められた「おおきなかぶ」に載っています。
本のタイトルにもなるくらいだから、そこには村上春樹の何かしらのメッセージが込められているのかもしれませんね。
- ジム・ジャームッシュの「カボチャ」
- 村上春樹の「おおきなかぶ」
どちらも描かれている時代は違うし、国だって違います。
けれど、ふたりの天才ジム・ジャームッシュと村上春樹が描く「カボチャ」と「おおきなかぶ」は、映画の観客を、本の読者を共通の場所へといざなってくれます。
もし興味を惹かれたら、ジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』を観てみてください。そして、村上春樹の『おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2』を読んでみてください。