『沈黙』の名言や心に響く言葉
村上春樹の短編小説『沈黙』に収められた名言。
人は勝つこともあるし、負けることもあります。でもその深みを理解できていれば、人はたとえ負けたとしても、傷つきはしません。人はあらゆるものに勝つわけにはいかないんです。人はいつか必ず負けます。大事なのはその深みを理解することなのです。
『沈黙』 大沢さんの名言
一言で孤独と言ってもそこにはいろんな種類の孤独があります。神経を切り裂く辛く悲しい孤独もあります。でもそうじゃない孤独もあります。そういうものを得るためには自分の肉を削らなくてはなりません。でも努力をすれば、それだけのものは返ってきます。
『沈黙』 大沢さんの名言
忘れたいものは絶対に忘れられないんです。
『沈黙』 大沢さんの名言
とにかく英語で一番を取ってやろうと思って、徹底的に勉強をしたんです。試験の範囲は隅から隅までチェックしました。暇さえあれば動詞の活用を覚えていました。教科書一冊丸暗記できるくらい読み返しました。
『沈黙』 大沢さんの名言
ある種の人間には深みというものが決定的に欠如しているのです。
『沈黙』 大沢さんの名言
僕にはまだ誇りというものが残っていました。青木のような人間にこのままずるずるとひきずり下ろされるわけにはいかないんだ、はっきりとそう思いました。
『沈黙』 大沢さんの名言
負けるわけにはいかないんだと思いました。青木に勝つとか、そういうことじゃありません。人生そのものに負けるわけにはいかないと思ったんです。自分が軽蔑し侮蔑するものに簡単に押し潰されるわけにはいかないんです。
『沈黙』 大沢さんの名言
もし何がひどく悪意のあるものがやってきてそういうものを根こそぎひっくりかえしてしまったら、たとえ自分が幸せな家庭やら良き友人やらに囲まれていたところで、この先がどうなるかはわからないんだぞって。ある日突然、僕の言うことを、誰一人として信じてくれなくなるかもしれないんです。そういうことは突然起こるんです。ある日突然やってくるんです。
『沈黙』 大沢さんの名言
本当に怖いと思うのは、青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、そのまま信じてしまう連中です。自分では何も生み出さず、何も理解していないくせに、口当りの良い、受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です。彼らは自分が何か間違ったことをしているんじゃないかなんて、これっぽっちも、ちらっとでも考えたりはしないんです。自分が誰かを無意味に、決定的に傷つけているかもしれないなんていうことに思い当たりもしないような連中です。彼らはそういう自分たちの行動がどんな結果をもたらそうと、何の責任も取りやしないんです。本当に怖いのはそういう連中です。
『沈黙』 大沢さんの名言