村上春樹新聞

『アフターダーク』を読む時に知っておくといいかもしれない有名人

誰この人?

深夜の渋谷を舞台にした、ジャズの香りが漂う物語『アフターダーク』を読んでいてそう思ったことはありませんか?
僕はあります。なので、『アフターダーク』を読む時に知っておくといいかもしれない有名人をまとめてみました。

ミック・ジャガー

村上春樹の小説やエッセイなどで、しばしば名前が登場するローリング・ストーンズのボーカル。
『走ることについてときに僕の語ること』では、こんな風に述べられています。
「ミック・ジャガーは若いときに「四十五歳になって『サティスファクション』をまだ歌っているくらいなら、死んだ方がましだ」と豪語した。しかし実際には彼は六十歳を過ぎた今でも『サティスファクション』を歌い続けている。そのことを笑う人々もいる。しかし僕には笑えない。若き日のミック・ジャガーには四十五歳になった自分の姿を想像することができなかったのだ。若き日の僕にもそんなことは想像できなかった。僕にミック・ジャガーを笑えるだろうか?笑えない。僕はたまたま、若くて高名なロック・シンガーではなかった。」
http://www.mickjagger.com/
http://www.rollingstones.com/

エリック・クラプトン

ミック・ジャガーとおなじくらい村上春樹の小説やエッセイに名前が挙がるギタリスト。
『走ることについてときに僕の語ること』では、1枚のクラプトンのアルバムについてこんな風に語られています。
「・・・エリック・クラプトンの『レプタイル』を聴きながら走った。どちらもけちのつけようのない音楽だ。心にしみるし、何度聴いても飽きない。とくに『レプタイル』は、走りながらずいぶん何度も聴いた。個人的な意見を言わせてもらえれば、『レプタイル』はゆっくりとランニングをする朝に聴くにはうってつけのアルバムである。」
http://www.ericclapton.com/

ジミ・ヘンドリックス

ニルバーナのボーカルであるカート・コバーンが27歳で亡くなった時、カート・コバーンの母親は「息子は愚か者のクラブに仲間入りしてしまった」と言ったんだとか。
そんな「27クラブ」のメンバーのひとりでもある天才的ギタリスト。
「27クラブ」にはジミ・ヘンドリックスとカート・コバーンの他に、ローリング・ストーンズの初期のメンバーであるブライアン・ジョーンズ、村上春樹のアイドル的存在であるドアーズのジム・モリソン、女性ロックシンガーのジャニス・ジョプリンがいる。
http://www.jimihendrix.com/

ピート・タウンゼント

ビートルズとローリング・ストーンズと共に、イギリスの三大ロックバンドに挙げられるバンド、ザ・フーのギタリスト。
http://thewho.com/

カーティス・フラー

『アフターダーク』の主人公である高橋が「ひしひしといい」と言う音楽『ファイブスポット・アフターダーク』のトローンボーンを吹いているアメリカのトロンボーン奏者。

タワー・オブ・パワー

メンバーの入れ替えがなかなか激しそうなアメリカのファンクバンド。
http://www.towerofpower.com/

ハリー・カーネイ

デューク・エリントンの『ソフィスティケイティッド・レイディー』で、気怠いバス・クラリネットを奏でるジャズ・ミュージシャン。

エドワード・ホッパー

20世紀のアメリカの画家。
ところで、シカゴ美術館に所蔵してあるエドワード・ホッパーの『ナイトホークス』って、レイモンド・チャンドラーの『ロング・グッドバイ』を連想させませんか?

ライアン・オニール

アーサー・ヒラー監督の恋愛映画『ある愛の詩』で主人公を演じたアメリカ人の俳優。

アリ・マッグロウ

「なんだかスティーブ・マックイーンの『ゲッタウェイ』みたい。札束とショットガン。そういうのって好きだな」
村上春樹の長編『1Q84』の登場人物のひとりである中野あゆみがある時こんなことを言うけれど、その『ゲッタウェイ』のヒロインを演じていたアメリカ人の女優。

フランシス・レイ

「一人の女性を失うというのは、そういうことなのだ。そしてあるときには、一人の女性を失うというのは、すべての女性を失うことでもある。そのようにして僕らは女のいない男たちになる。僕らはまたパーシー・フェイスとフランシス・レイと101ストリングズを失うことになる。アンモナイトとシーラカンスを失うことになる。もちろん・・・」 と、短編『女のいない男たち』でも名前が挙がるフランスの作曲家。
http://www.francis-lai.com/

村上春樹の長編に名前が挙がった有名人