村上春樹新聞

村上春樹ファンによる
TwitterとInstagram その2
『海辺のカフカ』

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"「君が感じている気持ちは僕にもよくわかる」と大島さんは言う。「にもかかわらず、それはやはり君が自分で考えて、自分で判断しなくてはならないことだ。誰も君のかわりに考えてあげることはできない。恋をするというのは要するにそういうことなんだ、田村カフカくん。息をのむような素晴らしい思いをするのも君ひとりなら、深い闇の中で行き惑うのも君ひとりだ。君は自分の身体と心でそれに耐えなくてはならない」" ・ 「海辺のカフカ」村上春樹 ・ 再読です。3回目。初読は高校生のときで1番最初に読んだ村上春樹作品です。 ・ 改めて読むと村上春樹的な魅力が詰まっているし、結構ちゃんと計算して書かれているかつ程よく読者に解釈の幅を残していて、「あれ?めっちゃ面白いじゃん!」ってなりました。もちろん初めて村上春樹をこれで読み、ぐいぐいはまっていき、ほぼ全ての作品を読了してるので、これ、面白いのは知ってたはずなんだけど…なんかちょっとそうでもないのかなあとか思ったりしてました。なぜか。 ・ 高校生のときに読んだときと印象に残った部分は違います。でも高校生に読んだときに印象に残ってる部分は覚えています。最初の引用文が高校生のときに最も印象に残りました。なんて素敵な文章だろうと多感な自分は思いました。 ・ 内容については触れません。読んだ人も多いだろうから。感想だけにします。 ・ 高校生のときに感情移入したのは、カフカ少年、憧れたのは大島さんですが、 再読したときにすごい好きになったのは、ナカタさんと旅をする星野さん。この星野さんがナカタさんに出会ったことで変容していき、喫茶店である曲にはまり、クラシックに目覚めていく感じがたまらなく好きです。ある意味この小説で1番変容したのは星野さんなんじゃないかと思ってます。 ・ 村上春樹を好きなのは、ラストどこか一人で取り残されるところが多いからかもしれません。いろんなことがあって、通り過ぎていき、そしてまたここから始める、みたいな。そのときの主人公の心の持ちようがとても好きなんだと思います。この「海辺のカフカ」とかまさにそう。ラストの1ページの文章、痺れます。 ・ カフカ少年は世界で一番タフな15歳です。読んだ当時、自分も世界で一番タフな17歳を目指した気がします。ここで描かれている強さって、耐えることができることなんですよね。なんか今、このコロナの状況に大切だと思いました。 ・ "「でも僕はまだ生きるということの意味がわからないんだ」と僕は言う。 「絵を眺めるんだ」と彼は言う。「風の音を聞くんだ」 僕はうなずく。" #小説 #海辺のカフカ #村上春樹 #猫 #文学 #小説好きな人と繋がりたい #読書好きな人と繋がりたい #読書記録 #読書 #読書ノート #本スタグラム #本好きな人と繋がりたい

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