村上春樹新聞

世界の終りとSEKAI NO OWARI

何年か前までGoogleで「世界の終り」と検索すると、村上春樹の長編小説『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』のことがたくさん引っかかった。 けれど、最近「世界の終り」関連の話題は、すっかりSEKAI NO OWARIに持って行かれたような気がする。
ま、どうでもいいんだけど。

SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)というバンド名は、バンドのメンバーの誰かが『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の熱狂的ファンで、そこから名付けたんだろうと勝手に確信していたんだけど、調べてみるとそうじゃなかった。

「色々上手くいかなくて、自分にとって世界が終わったような生活を送っていた頃に、残されていたのが音楽と今の仲間だったので、終わりから始めてみよう、という想いを込めて」
(Wikipedia調べ)

という想いから、Fukaseがネーミングしたそうです。
ただ、ピアノのSaoriちゃんは村上春樹が好きなんだとか。

そんな「世界の終り(もしくはSEKAI NO OWARI)」との関連性は薄いと思うけど、村上春樹の長編小説『1Q84』の中にも「世界の終り」についての記載があるのをご存知ですか?

「あれは、じきに世界が終わるんじゃないかというような痛みだ。ほかにうまくたとえようがない。ただの痛みとは違う」、ある男は青豆に説明を求められたとき、熟考したあとでそう言った。
青豆はその類比についてひとしきり考えを巡らせた。世界の終り?
『1Q84』

「世界の終り」という言葉は、村上春樹にとって心惹きつけられるキーワードなのかもしれない。